ワーママのミカタ

ワーママの見方と味方。

小学校のお受験に血迷っていたあの日。

今にして思えば、何を血迷ったのか、
長女のときにわりと真剣に
小学校のお受験を考えたことがありました。

といっても
最初からお教室に通うほど本格的に考えていたわけではなく、
年長になって、通学できる範囲内に
評判のよい附属小学校があったので
やはり、こどもにとって望ましい教育環境を
ととのえてあげたいという親心もありました。

なにも行動しないよりかは、
まずは、説明会を聞いてみて判断しようと思い、
その小学校の説明会にでかけました。

教育熱心そうなご家庭が
ご夫婦そろって来ていたり、
面接の衣装のようなフォーマル服で
きちんとした奥さまがいらしたり、
かといえば、カジュアルめな方もいましたが
緊張感のある説明会でした。

その帰り、お教室のちらしの嵐がありました。

何気なく、手にとったそのお教室のちらしの
セールストーク

「いまからでも間にあう!短期集中講座!!
3人に2人が合格しました」

みたいな内容でした。

受験するなら、
それなりの準備をととのえなければ、
でも今更なにをどう準備すればいいのか
わからなかったわたしは、そのお教室に飛び込みました。

そのお教室は、まず体験をして
入塾テストの選抜をします。

お教室にとっても
だれもかれも入塾させても
合格率が上がるわけではないでしょう。

体験という名ですが、
この子なら合格できそう!という子を
選抜して、入塾させるという
いかにも営利的な手法です。

物は試しという気持ちもあって
長女に体験をすすめてみました。


今思えば親のエゴです。
エゴ以外のなにものでもありません。

ただただ長女には申し訳なく、
親としての不甲斐なさを今もって感じる出来事です。

体験は、お受験のようなテストや
体力テスト、待ち時間の態度などを
みるようなものでした。

もう、わたしにはおどろきの世界でした。

そのテストは、全部で3時間くらい
ぶっ通してあったでしょうか。

長女もふくめ、
まだ6才かそこらの年長さんが
3時間ずっと、話を聞きつづけ、
テストを受けつづける
その集中力、忍耐力、精神力
本当に脱帽しました。

わたしはその最中、後ろで見学していたのですが、
なにを馬鹿なことをやらせてしまったんだろう、
なんでこんなところに来てしまったんだろうと
ただただ、長女をギュッと抱きしめたい衝動でいっぱいでした。

6歳の長女にそんな過酷なことをさせている
親であるわたしは
何を求めて、この場にきたんだろう、
そんなことを自問自答していました。

そして決定的に、打ちのめされたことがあります。

それは、あるテストの問題。

男の子が釣りをしているイラストがあり、
男の子がとてもおどろいた顔をしています。

釣り竿の先には何も描かれていません。

釣り竿の先に何を描くかを問うテストでした。

まあ一般的な答えは、

「大きな魚」

でしょう。


でも長女が描いたものは、
とってもとってもちいさなクラゲのような絵でした。

それはもちろん不正解でした。

わたしにはなぜ長女がクラゲの絵を描いたのかわかります。

その年の夏、おばあちゃんのうちの近くの海に遊びに行ったとき
砂浜にちいさな死んだクラゲが打上げられていました。
初めて死んだクラゲを見た長女の驚きと衝撃が
その絵に表わされていたんだと思います。

その絵を不正解だとされたとき、
わたしには、長女の絵の方に真実を感じました。

お教室では、一般的に画一的な答えを求められます。
そして、お受験して入学するこどもたちは
その画一的な考えをもつ集団のなかで学んでいくのでしょう。

でも、10人いたら10通りの考えがある、
それが社会ではないかと思うのです。

社会の縮図、それこそが公立小学校だと思います。

そのお教室の体験をとおして、
わたしはやっと気づくことができました。
遠回りして、親であるわたしは学ぶことができました。

その話を習い事のピアノの先生にしたことがあります。

先生は、音楽にはピアニッシモにこそ
音楽の本髄があるということをおしゃっていただき、
救われた思いがしました。

また、このようなお話もされました。

ピアノの先生の教室に通われていた生徒さんで
お受験のお教室に本格的に通っている生徒さんがいらっしゃったそうです。

そのお子さまは出来が良く、
模試でも全国トップに入るような成績だったということでしたが、
そのご両親はあることを理由にお受験を辞めたそうです。

それは、模試の試験で

「あなたの家族の名前を全員かきなさい」

という問題に対して、
その子は

「家族と
自分が可愛がっている犬」

の名前を書いたとのことです。

その答えは、不正解。

家族だけの名前が正解とのことです。

その問題をご両親がみて、
自分たちが家族のように可愛がっている犬の名前を書いた
子どもの気持ちを否定されたこと
またお受験が求めるレールに乗った正解を知り
お受験を辞める決意をしたといっていました。

たかがお受験、されどお受験。

人生の縮図がそこに隠されている気がします。

わたしはもう血迷いません!

こどもは自信をもって公立小学校に通わせます!