司法試験、医師国家試験などの難関試験を突破した子どもたちの親がしてきたこととは?
(引用元は専門雑誌「発達(Vol.38,2017,pp31-pp36)特集子どもの貧困は超えられる−学力格差は経済格差を反映するか?−(内田伸子)」より抜粋)
難関校突破組のこども時代
しつけスタイルによっていわゆるその後の「成功」に影響するのかを2000世帯を抽出して調査(内田伸子氏,2014,2017)しました。
受験偏差値68以上の難関大学を卒業して、
難関試験(司法試験、国家公務員試験、医師国家試験など)を突破した子どもをもつ親が
小学校就学前にとても意識的に取り組んでいたことについて
思いっきり遊ばせること
遊びの時間を子どもとともに過ごすこと
絵本の読み聞かせ
子どもの趣味や好きなことに集中して取り組ませること
と答えています。
つまり、
難関校突破組は子ども時代によく遊んだ
ことを示しています。
また、親はどのように子どもに接していたかを調査すると、
子どもとの触れ合いを大切にし、親子で楽しい経験を共有する「共有型しつけ」をした親が多かった
という事実がわかりました。
これは親が子どもの自主性・内発性を大事にしていて
子どもが熱中して遊ぶのを認め、
「面白そうだね」「よく考えたね」と共感、奨励することばかけをすることで、
大好きな親に褒められたという達成感、
小さな成功体験を重ねるなかで
自信や自尊心が育まれ、
難題に遭遇しても
「きっと自分は解決できる」というレジリエンス(ストレスに耐えて回復する力)や挑戦力、
生きる力も育まれるゆえに、
子どもは社会的な「成功」を達成できたと考えられるといえます。