ワーママのミカタ

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高齢ドライバー問題、私ができること。

 
認知心理学の専門家の一家言
   
池袋、大阪、福岡と
高齢ドライバーの事故が
あとをたちません。  
 
これは、認知能力や身体能力の低下した
高齢ドライバーが増えているために
事故が多発しているのか、
メディアで大々的に報じられるために
高齢ドライバーの事故が目立っているのか。
 
どちらであっても、
認知機能や運動機能が低下した
高齢ドライバーの運転は
危険な行為であることは
間違いのないことです。
 
この高齢ドライバーの問題を考えるとき、
必ず大学院の恩師のことを思い出します。
 
大学院で認知心理学を専攻していたのは、
今からもう15年以上も前のこと。
当時の研究室の教授の話です。
 
認知心理学というのは、心と脳の働きにおける認知(cognition)を研究する分野。
認知とは、具体的には知覚、注意、記憶、意識、表象、思考といった高度な知的活動を指します。
 
大学院の研究室では、この知覚プロセス(五感のメカニズム)や注意(知覚情報の取捨選択)、記憶、言語理解、イメージ、感性など様々な認知処理の特性に関して、主として実験心理学的手法による研究を行ってました。
 
という難しい話はおいておいて。
 
このときの研究室の指導教官である教授が、
60歳の定年を迎えて、すぱっとしたこと。
 
それは、免許返納
 
自分が認知心理学を専門にしている
研究者として、認知機能の衰えは、
60歳を過ぎたら衰える一方で
改善することはない、
だから、認知能力を要する車の運転は
60歳を過ぎたら危険行為であるといって、
定年を機に辞めるといって
免許を潔く返納しました。
 
政令指定都市でしたので、
公共交通機関で十分だといって
60歳を機にきっぱり免許を返納した教授。
 
加齢による認知機能の衰えは、
認知心理学を研究している教授が
言うんだからもう間違いのない
事実なのです。
 
そして教授は、
認知機能が衰えていくという判断は
自分では気づかない、と。
 
だから、教授は、60歳という年齢で
自ら実践した。
教授は実践できたけれど、
大部分の60歳は
このような60歳で免許返納をするという
判断と決断はできないと思われます。
 
社会も定年が65歳に延長される機運であり、
60歳代はまだまだ現役世代という意識が強く、
教授のように60歳ですぱっと
免許返納できる人は稀有かもしれない。
 
ならば、どうしたらいいのだろう。
 
私にできること
 
それは、自分の親世代に
今から注意喚起し、
必要ならば免許返納に向けて
動き出すことだと思う。
 
高齢ドライバー問題は、
シニア世代を親にもつこども世代にとっても
当事者意識をもって
取り組むべき課題だと思う。
 
免許返納について
そもそも80歳を超えてまで
運転していた人に対して、
80歳だからそろそろ免許返納を、
と言い出したところで、
頑ななプライドが邪魔をして
それこそなかなか耳を貸してくれないだろう。
 
私の親世代である60歳代のうちに
今から口うるさく言っていかないと
いけないのだと強く思う。
 
 
私の親スペシャルプラン
 
私の母は65歳。
母とは高齢ドライバーの事故も含め、
機会があれば免許返納について
話をしている。
 
地方では、車がないと生活や仕事に
支障が出るという意見もある。
私の母も仕事をしており、
地域的にも車は必須。
それぞれの事情、状況によって
考えていくことだと思うが、
私の母に免許返納に向けた
スペシャルプランを考えた
 
具体的には、60歳代のうちに、
車から原付きバイクへの移行を進めている。
 
60歳代はまだまだ仕事もしていて現役世代。
行動範囲もそれなりに必要。
 
でも、認知機能の衰えとともに、
車を運転するという機会は徐々に
減らしていかないといけないのも事実。
その折衷案が原付きバイク。
 
そして70歳代になったら
原付きバイクを卒業し、
電動自転車を買ってあげようと思う。
 
原付きバイクより行動範囲は狭まるが、
体力づくりにもなって一石二鳥。
 
そして、足腰が弱ってきて
電動自転車も危うくなってきたら
 
このプラン、高齢ドライバー対策として、
私の中では今のところ最適解。