ワーママのミカタ

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【Netflix】TOKYO2020を前にみるべきドキュメンタリー「イカロス」。

ドキュメンタリーの革命的行動
 
偽りがまかり通る世の中で
真実を伝えることは革命的行動となる
 

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まさに、このドキュメンタリーは
ドーピング問題に対しての
革命的行動と言える。
 
最悪の内部告発者となった
ロシア人科学者が暴露した
ロシアの国家ぐるみのドーピングを
めぐるドキュメンタリー。
 
スポーツ競技におけるドーピング問題について、
自転車レーサーでもあるブライアン監督自ら
ドーピングの実験台となり、
薬物の力によってレースに出場する試みから
物語は始まる。
 
そして指南役として、
ロシアの反ドーピング機関(RUSADA)の
グリゴリー・ロドチェンコフ所長に
協力を依頼。
 
序盤は、淡々とすすんでいく
ストーリー。
 
ドーピングというイメージからかけ離れた
アットホームな雰囲気、
ほのぼのとした内容に
ドーピングが悪であるという意識が
薄れそうになる。
 
一転するのは
ロシアが国家ぐるみでドーピングをしており、
選手の99%がドーピングをしている
というドイツ公共放送の番組が
報じた衝撃の内容。
 
ロシア選手は薬漬けだとするドーピング疑惑が
2014年12月に告発される。
 
ドイツの公共放送での
ドーピング告発から1年後、 
世界ドーピング防止機構(WADA)は、
詳細な調査の結果、
ドーピングが事実であることを確認し、
国家機関の関与は明白であると証言。 
 
ストーリーの雲行きは途端に怪しくなり、
緊迫さが増していく。
 
中心的な役割を担ったグリゴリー所長は
研究所から追われ、口封じのために
いつ暗殺されてもおかしくない状況に陥る。
 
事実を話すことで過去は変えられる
だが、事実を話せば
この世から抹殺される。
 
そんな状況でグリゴリー所長が
とった行動とは。
 
どちらが悪でどちらが善なのか
どちらが偽善でどちらが偽悪なのか
わからなくなる緊迫の展開がつづく。
 
選手個人が悪なのか 
暴きれなかった検査機関が悪なのか 
卓越した技術をもつ研究者が悪なのか
腐敗のあった検査手順が悪なのか
国家の存在が悪なのか 
本当の首謀者はだれなのか、
そして後味の悪い結末が現実を語る。
 
2020TOKYOにおけるフェアプレー
 
2020といえば、
TOKYOオリンピックですが、 
最近は、マラソン競歩の開催地をめぐり、
騒がしくなっています。
 
そんな、TOKYO2020の前に、
みるべきドキュメントとして、
Netflixの「イカロス」を全力でおすすめします。
 
ロシアが国ぐるみで
競技選手のドーピングに
関わってきたことが発覚し、
ロシアの選手が2016年の
リオデジャネイロ・オリンピックで
陸上や重量挙げなど有力選手を含む
100人以上が出場禁止となったことは
まだ記憶に新しいと思います。 
  
このドキュメンタリーのなかで
繰り返し述べています。
 
「フェアプレーを。
クリーンであれ。」
 
今回、バッハ会長による
トップダウンともいえる
突然のマラソン競歩の開催地変更。
 
選手ファーストの理念は納得できますが、
突然の決定に開催地である東京都は
困惑せざるを得ないでしょう。
その決定はクリーンにすすめられた手順だったのでしょうか。
 
また、開催地の費用を巡り、
札幌、東京、国の間でも
意見が対立しています。
 
開催国において、開催地どうしが
意見の対立をしながら分断され、
禍根を残すようなことになるのは
大変残念なことです。
開催国、開催地にもとめられるフェアプレー。