ワーママのミカタ

ワーママの見方と味方。ハレてもケでも子育て。

「パラサイト 半地下の家族」に思う、嫌味のない「善意」と 目に見えない「悪意」。

 
寄生する虫、パラサイト
   
カンヌ国際映画祭で審査員満場一致で
最高賞パルムドールに輝き、
アカデミー賞でも作品賞など最多4冠という
話題作「パラサイト 半地下の家族」
を先日、観てきました。
 
ダブル受賞は64年ぶりの快挙らしく
また韓国映画、アジア映画として
初の作品賞という史上初づくし、
異例づくし、歴史的快挙という文言からも
日本でもさらに観客が増えそうな勢い。
 
全員失業中。日の光も、電波も弱い“半地下住宅”で暮らす貧しいキム一家。大学受験に失敗し続けている長男ギウは、ある理由からエリート大学生の友達に家庭教師の仕事を紹介される。身分を偽り訪れた先は、IT企業を経営するパク社長一家が暮らす“高台の大豪邸”。思いもよらぬ高給の“就職先”を見つけたギウは、続けて美術家庭教師として妹ギジョンを紹介する。徐々に“パラサイト”していくキム一家。しかし、彼らが辿り着く先には、誰にも想像し得ない衝撃の光景が待ち構えていた―。

 

以下、個人的な感想です。
ネタバレがありますので、ご注意ください。
 
韓国の原題では「寄生虫
邦題では「パラサイト」 と言う通り、
貧しい一家が、裕福な豪邸に住みついて
寄生していくストーリーなんだろうと
予想していました。
 
ストーリー中盤までは想定の展開でしたが、
後半は見事に裏切られました。
 
「半地下」の先にある衝撃の世界。
 
家族のしあわせのカタチとはなにか。
無意識の差別とはなにか。
選別意識のその先にあるものは。
幸せを夢見る顛末も儚い現実という
後味が広がる。
 
貧困層と富裕層という格差のなかに
存在する意識とは
嫌味のない「善意」こそが
選民意識なのかもしれない
そして、それはまさしく
「臭い」に象徴されるような
目に見えない「悪意」なのかもしれない。
 
メッセージ性が強い映画です。
おすすめするかと言われれば、おすすめします。
 

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