ワーママのミカタ

ワーママの見方と味方。ハレてもケでも子育て。

本好きのための第一歩。

 

クラスにある学級文庫
 
5月のある日、
私は図書館にて
ひとり疲労困憊していた。
 
なぜなら、100冊もの本を
借りるというタスクを抱えていたから。

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なんのためって?
 
PTA役員のお仕事のひとつ、
クラスの学級文庫の選定です。
 
こどもの通う学校では、
毎学期ごとに学級文庫100冊が置かれ、
2学期、3学期と入れ替えがあり、
1年間で計300冊!
学級文庫が教室に並びます。
 
どのクラスの後ろにも
ずららららっっっっっと
保護者が図書館から選定した本100冊
学級文庫として本棚にあります。
 
これまで、PTA役員のお仕事と
距離をおいていた私は、
学級文庫という存在はなんとなく
知っていたものの
誰がどう選んでいるのか
まったく知ることなく過ごしてきました。
 
それが今回、長女のクラスの
PTAクラス役員となり、
学級文庫におく本の選定に
関わったのですが
小学校高学年ってどんな本を選べばいいの?
どんな本が好きなの?
と図書館にて悩みに悩んだ。
 
本の10冊20冊くらいなら
簡単に選べますし、
本の内容は考慮しないで、
手にとったものを手っ取り早く
流れ作業のように
選ぶのなら簡単ですが、
 
そこは、責任をもって仕事をするという
私の意識が邪魔をして、
小学校高学年のこどもたちの
興味の対象や学校でのカリキュラムに
あわせて考えに考え抜いた結果、
100冊の選定に
2時間を要しました。
 
100冊を選ぶって
なかなかの知的活動でした。
 
長女の教科書を手に取り
(入学以来はじめてじっくり読んだ)、
算数、国語、社会、理科で
いま、どの単元を習っているのかをチェック。
 
たとえば、社会なら
「国土の地形の特色」
「米づくり」「水産業」など
理科なら 「天気の変化」
「人や動物のからだ」など
単元にあわせて、
参考となる図書や関連する
図鑑や読み物をえらんでいきました。
 
国語の教科書にでている
推薦図書リストを確認し、
それらを検索しながら
片っ端から選んでいきました。
他にも落語の本や伝記などなど
 
体力も使うし、頭も使うし、
時間も使うし、正直、疲れた。
 
ちなみに、他のクラスは、
ボランティアをつのって
4,5人くらいで本の選定を
しているらしいのですが、
今回、ボランティアを募るのも
手間だという浅はかな理由で、
私は向こう見ずに、
自分ひとりでやっちゃおう
と思い立ってしまった。
 
頭のなかでは、ぐるぐる
こんなこと考えてました。
 
学級文庫ってどーなの?
みんな読んでくれるの?
この労力は報われるの?
 
と、正直、PTAのお仕事に
嫌気がさしてしまったのですが、
とあるブロガーさんの記事のなかに
紹介されていたTEDの動画をみて、
本好きになる読書の原点を知りました。
 
参考ブログ

 

こどもたちが将来の読書家になるために
 
TEDの動画をみて、
私は読書の気づきを
教えてもらいました。
 
10分ほどの動画なので、
お時間のある方はどうぞ。
 
要約
教師である母親から強制的にされた
読書レッスンのおかげで、
読解力はついたが、
本を好きにはなれなかった。
 
その後、黒人男子(小4)の85%が
読むのが下手であるという
驚愕の現実を知った。
 
私の使命は彼らにどうしたら読書をしてもらえるのか
 
そこで、理髪店に目をつけた。
なぜなら、彼らは1,2ヶ月に1度は
必ず、髪を切りに行くからだ。
 
そのために、私は
理髪店に本を置く試みをはじめた。
 
重要なことは、どんな本をおくか、である。
 
こどもが本をえらぶ第一条件は
その本が笑えるかどうか
 
本気でこどもたちに
強制された読書ではなく、
本好きにさせたいのなら
大人が好む児童書ではなく、
面白く、馬鹿げた本を置くことである。 

 

面白い本のある本棚が本好きをつくる
 
読書を積めば読解力はあがるけれど、
それは本当に本が好きかどうかは
わからないらしい。
 
また、動画に紹介される
Schloastic社の2016年版
Kids & Family Reading Reportによると
 
「こどもが読書好きになるプロセスは
  • 子どもの成長に合わせて面白い本を探して紹介する
  • 家庭でも学校でも本が潤沢にある
  • 子どもが読む本を選ぶ」
だそう。
 
このTED動画をみて、
2学期の学級文庫の選定スタイルは
わたしのなかでガラリと変わりました。
 
カリキュラムや教科書や推薦図書なんて、
どーでもいーじゃん
こどもたちが楽しめる、
面白い本をえらぼう、と。
 
メラメラとやる気がでてきました。
だって、クラスの学級文庫の本棚って
言い換えれば、クラスのこどもたち
30人にとっての本棚。
 
毎日月曜日から金曜日まで
朝から授業が終わるまでいる
クラスの本棚って
家にある本棚より近くにある
身近な存在ってこと。
 
その本棚に面白い本が
いっぱいつまっていたら、
きっと本への興味もわくはず。
 
さきほどのSchloastic社の
レポートでも
学校のクラスに本がしっかりある
子どもほど読書をしている
っていうし。
 
学級文庫の選定って
意義のあるお仕事だと
やる気が湧いた次第です。
 
ワクワクする本棚、
本が好きになる本棚、
そんな学級文庫がつまった本棚
作りたいな−と思っています。
 
本の選定には先輩ブロガーさんのブログが
本当に参考になります。